【重要】空き家の電気代はどうなる?契約は止めるべき?節約方法も解説

「空き家の電気代は、一体いくらかかるのだろう?」
「使っていないのに0円にはならないの?」
といった疑問をお持ちではありませんか?

結論からいうと、空き家の電気代は0円にはなりません。
電気契約の基本料金に加え、家電の待機電力など微細な電力消費が発生するためです。

また、単純に「空き家だから電気は解約しようかな」と考えるのではなく、維持管理を見据えて手続きをおこなう必要があります。
ぜひ最後までお読みいただき、空き家管理に役立ててください。

空き家の電気代は0円にならない?その理由

空き家になったからといって、電気代が自動的にゼロになるわけではありません。
電気を使わなければ料金はかからなさそうですが、実際にはいくつかの要因で電気代が発生し続ける可能性があります。

基本料金は契約していれば発生する

電気の契約を継続している限り、たとえ空き家で電気を一切使用しなくても「基本料金」が発生します。 基本料金はいわば”固定費”であり、使用した電力量に応じて変動する「従量料金」とは別に請求されるものです。

戸建ての空き家で多く見られる「従量電灯」契約の場合、契約アンペア数(A)に応じて基本料金が設定されています。
契約アンペア数が大きいほど、基本料金も高くなる傾向にあります。

具体的な基本料金の例を以下の表に示します。

契約アンペア数 基本料金(月額・例) 備考
10A 約286円 単身者向け
20A 約572円 単身〜二人暮らし向け
30A 約858円 一般的な家庭向け
40A 約1,144円 家電が多い家庭向け

※上記は一例であり、電力会社や料金プランによって異なります。
ご自身の契約内容や、例えば東京電力エナジーパートナーの料金プランなど、地域の電力会社の最新の料金表をご確認ください。

また、オール電化住宅などで採用される特定の料金プランでは、基本料金の算出方法が異なる場合もありますが、いずれにしても電気の契約が続いている限りは固定費として請求されます。

待機電力や微量な使用電力もかかる

空き家で誰も電気を使っていなくても、実は微量な電力が消費されていることがあります。これが「待機電力」と呼ばれるものです。

待機電力とは、電化製品が主電源を切っていても、リモコン操作を受け付けたり、時刻表示をしたり、次に使用するための準備状態を維持したりするために消費している電力のことです。
完全に電源プラグをコンセントから抜かない限り、ほとんどの電化製品で待機電力は発生します。

空き家であっても、家全体のブレーカーを落としていない限り、以下のような電化製品が待機電力を消費している可能性があります。

  • テレビ:主電源を切っていても、リモコン信号待ちや番組情報取得のために電力を消費します。
  • エアコン:リモコンからの信号待ち、室温センサーの稼働、内部クリーン機能などで電力を消費します。
  • 給湯器:保温機能、凍結防止機能、リモコン待機などで電力を消費します。
  • 冷蔵庫:電源が入っていれば継続的に稼働し、電力は消費されます。
  • 温水洗浄便座:保温機能、脱臭機能、リモコン待機などで電力を消費します。
  • セキュリティシステム:監視カメラや各種センサーが稼働している場合、常に電力を消費します。

これらの待機電力は1つひとつは微々たるものですが、複数集まると意外と大きな電力消費となり、電気代として請求されます。
経済産業省資源エネルギー庁の調査によると、一般家庭の年間消費電力量のうち、待機電力が占める割合は約5.2%にもなると言われています。

(参照:電力需給状況|資源エネルギー庁)

空き家でも電気の契約は継続したほうがいい

普段使わない空き家は、電気の契約を停止することも可能です。
しかし、空き家だから電気の契約を解約すべきかというと、そうとは限りません。
むしろ、基本的には空き家でも電気の契約は継続することをおすすめします。

多くの場合、電気の契約を継続しておくことで、空き家の管理や将来的な活用において多くのメリットが得られます。
解約による一時的な電気代の節約よりも、長期的な視点での利便性やリスク回避を考慮することが重要です。

定期的な管理・清掃活動の効率化

空き家を定期的に訪れて清掃や点検を行う際、電気が通っていると作業効率が格段に向上します。
照明があれば暗い場所でも作業しやすく、掃除機や電動工具なども使用できるため、隅々まで手入れが行き届きます。
また、スマートフォンの充電など、訪問時の個人的な利便性も確保できます。

防犯対策としての電力利用

空き家は不審者に狙われやすいため、防犯対策は非常に重要です。
電気が通っていれば、人感センサーライトやタイマー付き照明を設置することで、人が住んでいるように見せ、侵入を抑止する効果が期待できます。
また、防犯カメラやホームセキュリティシステムを導入する場合、これらが機能するためには電力供給が必要です。

建物の劣化防止

空き家を長期間放置すると、湿気や結露によりカビや腐食が発生しやすくなります。
電気が通っていれば、換気扇や除湿器を稼働させて湿気対策をおこなうといったことができ、建物の劣化を抑制し、資産価値の維持につながります。

こまあきくん
こまあきくん

空き家を適切に管理したり、防犯性を保ったりするためには、電気が果たす役割は重要っちゅうことなんやな〜。

空き家の電気代を節約する具体的な方法

空き家であっても電気の契約を継続する場合、電気代を抑えるための具体的な方法を知っておくことが重要です。
ここでは、契約内容の見直しから日々の管理における工夫まで、様々な節約方法を解説します。

契約アンペア数・料金プランの見直し

空き家の電気代を節約する上で、まず検討すべきは現在の電気契約内容です。
使用状況に合わない契約では、不要な基本料金を支払い続けている可能性があります。

契約アンペア数の変更

電気料金には、使用した電力量に応じてかかる「電力量料金」の他に、契約アンペア数に応じて毎月固定で発生する「基本料金」があります。
一般家庭では30Aや40Aで契約していることが多いですが、空き家でほとんど電気を使わないのであれば、契約アンペア数を最小限(10Aや15Aなど)に下げることで、基本料金を抑えることが可能です。

ただし、アンペア数を下げすぎると、複数の電化製品を同時に使っただけでブレーカーが落ちやすくなるため、どの程度まで下げるか、慎重に検討しましょう。

基本料金の安いプランへの変更

多くの電力会社では、使用電力量に応じて料金が変わる「従量電灯プラン」の他に、基本料金が割安なプランや、特定の時間帯の料金が安くなるプラン、あるいは基本料金が0円のプランなどを提供しています。

空き家の電気使用パターン(ほとんど使わない、定期的な通電時のみ使うなど)に合わせて、最適なプランに変更することで、電気代を削減できる場合があります。

こまあきくん
こまあきくん

関西電力みたいに、アンペア制じゃなくて最低料金制(最初の15kWhまでは一律の最低料金がかかる)を採用してるケースもあるから、プランの見直しは契約してる電力会社に相談してみてや〜

不要な電化製品のコンセントを抜く

冷蔵庫やテレビ、電子レンジ、温水洗浄便座など、空き家で常時使用しない電化製品は、コンセントを抜いておくことで節約に繋がります。
これにより、年間で数千円程度の電気代を節約できる可能性があります。

ただし、防犯カメラやホームセキュリティシステム、換気扇の一部など、空き家の管理や防犯のために稼働させておきたい機器がある場合は、それらのコンセントは抜かないように注意が必要です。

 

電力会社・料金プランの比較検討

2016年の電力自由化以降、数多くの新電力会社が市場に参入し、多様な料金プランを提供しています。
現在契約している大手電力会社だけでなく、他の会社のプランも比較検討することで、より安価な契約先を見つけられる可能性があります。

特に、空き家のように電気使用量が少ない世帯向けのプランや、基本料金が0円のプランなどを提供している新電力会社もあります。
ご自身の空き家に最適なプランを探してみましょう。

比較項目 確認すべき点
基本料金 使用電力量に関わらず毎月発生する固定費。空き家であればできるだけ低いものが望ましいです。
電力量料金 使用した電力量に応じてかかる費用。従量料金の単価も比較しましょう。
最低料金制度 電気をほとんど使わなくても、一定額が発生する制度がないかを確認します。
契約期間・解約金 契約期間の縛りや、途中解約した場合の違約金がないかを確認します。
付帯サービス WEB明細の有無、ポイント還元、駆けつけサービスなど、料金以外のメリットも考慮に入れましょう。

空き家の電気管理で注意すべきこと

漏電火災のリスクと対策

漏電とは、電気が電路から漏れ出し、本来流れるべきでない場所に流れる現象を指します。
この漏れた電気が原因で、火災に至る可能性があります。

特に、空き家は長年の使用や放置による配線や設備の劣化、換気が不十分なことによる塵埃や湿気の蓄積が原因で、絶縁不良を引き起こしやすくなります。
さらに、ネズミなどの小動物が配線をかじって損傷させることで、漏電リスクが高まるケースもあります。

このようなリスクを軽減するには、

  • 専門家による電気設備の点検
  • 漏電を感知すると自動で電気を遮断する漏電ブレーカーの設置を検討
  • 空き家に残っている使用しない電気製品はコンセントから抜いておく

といった対策が考えられます。

空き家の防犯対策と電気の利用

空き家は不法侵入や盗難の標的になりやすいため、電気を効果的に使った防犯対策が有効です。

不審者が近づくと自動で点灯する人感センサーライトは、心理的な威嚇効果を高めます。
また、タイマー式照明を使えば、夜間に自動で点灯・消灯を繰り返し、人が住んでいるように見せかけることができます。

次に、監視と記録のためには防犯カメラの設置が有効です。
遠隔からいつでも映像を確認できるカメラもあり、侵入者の防止やいざというときの証拠収集に役立ちます。

これらの対策は、一つだけでなく複数を組み合わせることで、より高い防犯効果が期待できます。
ただし、24時間稼働する機器は電気代がかかるため、防犯効果と費用とのバランスを考慮することが大切です。

電気代含めた管理費にお困りなら売却も検討しよう

使われない空き家は、電気代だけでなく、他の維持費や固定資産税が継続的に発生し続けます。
特に遠方にある場合は、空き家を訪問するための交通費もかさむため、これらの管理費や手間が大きな負担になっているのではないでしょうか。

もし、こうしたランニングコストや管理の大変さにお困りであれば、その負担から解放される『売却』もぜひ選択肢の一つとしてご検討ください。
売却することで、空き家の将来的なリスクや管理の心配からも解放されます。

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まとめ

空き家の電気代は、たとえ電気を使っていなくても、電力会社との契約が継続している限り「基本料金」が発生するため、0円にはなりません。
また、家電製品の待機電力や微量な漏電なども電気代に影響します。

基本的に、空き家でも電気の契約は継続しておくことをおすすめします。 防犯カメラや人感センサーライトの利用、定期的な換気や通水のための家電稼働など、空き家の維持管理や安全確保に電気が果たす役割は決して小さくありません。

何よりも、空き家の電気は単なる費用ではなく、安全で適切な管理を続けるための重要なライフラインであると理解し、賢く付き合っていくことが求められます。

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この記事の執筆者
お困り空き家買取くん 編集部

当社は、1995年の創業以来、屋根修繕・リフォーム事業を継続しており、数多くの住宅の修繕に携わってきた業者です。

そのなかで得た不動産の知識・技術を活かし、空き家の買取事業を開始いたしました。
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有資格者:宅地建物取引士

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