空き家管理サービスの費用相場と内容を解説

「空き家を所有しているけれど、遠方に住んでいてなかなか管理に行けない」
「草木が伸び放題で近隣に迷惑をかけていないか心配」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?

空き家は放置すると劣化が進むだけでなく、防犯・防災上の問題や近隣トラブル、さらには行政からの指導といった様々なリスクを抱えることになります。
これらの問題を解決する有効な手段の一つが「空き家管理サービス」です。

この記事では、空き家管理サービスの費用相場から具体的なサービス内容、利用するメリット・デメリット、そしてご自身の空き家にとって最適な業者を選ぶためのポイントまで解説します。
ぜひ最後までご覧ください。

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空き家管理サービスとは?

空き家管理サービスとは、所有者が居住していない空き家を、専門の業者が定期的に巡回し、建物の状態確認・清掃・換気・通水などを行うサービスのことです。

所有者が遠方に住んでいたり、多忙でなかなか空き家を管理できない場合に、建物の老朽化や劣化を防ぎ、近隣トラブルや不法侵入などのリスクを軽減することに繋がります。

こまあきくん
こまあきくん

「ちゃんと管理したいけど、なかなか時間が取れない」という方にとって助かるサービスなんやね。

サービス内容の具体例

空き家管理サービスの内容は業者によって異なりますが、一般的には以下のような項目が含まれます。

サービス項目 内容
建物内外の目視確認 建物の外壁や屋根、内装、庭などの異常がないかを目視で確認します。
換気 室内の空気を入れ替え、湿気やカビの発生を抑制します。
通水 水道管のサビや詰まりを防ぐため、一定時間水を流します。
郵便物の確認・転送 ポストに溜まった郵便物を確認し、必要に応じて所有者へ転送します。
簡易清掃 敷地内の落ち葉拾いや簡単な掃き掃除を行います。
管理状況報告 巡回時の状況を写真付きの報告書で所有者に報告します。

上記は基本的なサービスであり、オプションとして庭木の剪定・ハウスクリーニング・害虫駆除・リフォーム提案など、より専門的なサービスを提供している業者も多く存在します。

オプションサービス 内容
庭の手入れ・草刈り・剪定 敷地内の草刈りや庭木の剪定を行います。
ハウスクリーニング 専門業者による本格的な室内清掃です。
害虫・害獣駆除 シロアリやネズミなどの害虫・害獣対策です。
除雪 積雪時の除雪作業です。
郵便物転送 回収した郵便物を指定の住所へ転送します。
緊急対応・駆けつけ 災害時や不法侵入などの緊急時に現地へ駆けつけます。
小規模修繕手配 破損個所の応急処置や修繕業者の手配を行います。

なぜ空き家管理サービスが必要なのか

空き家を放置することは、建物へのダメージ、近隣との関係悪化、そして所有者の経済的な負担増など、複数のリスクを招きます。

例えば、定期的な換気や通水を行わないと、建物内部の湿度が上昇し、カビや腐食が進みやすくなります。
また、庭の手入れを怠れば雑草が生い茂り、害虫の発生源となったり、景観を損ねて近隣住民とのトラブルに発展する可能性もあります。

さらに、適切な管理がされていない空き家は、不法投棄や不法侵入、放火などの犯罪の温床となるリスクも高まります。
このような状態が続くと、行政から「特定空き家等」に指定され、固定資産税の優遇措置が受けられなくなるだけでなく、罰則や強制撤去の対象となる可能性もあります。

これらのリスクを未然に防ぎ、空き家の資産価値を維持するためにも、専門知識を持った業者による空き家管理サービスが有効な手段となります。

こまあきくん
こまあきくん

いざ売ろうとする時、管理がされてないと売却価格が下がる可能性もあるから、そういう意味でも検討する価値がありそうやね。

空き家管理サービスの費用相場

空き家管理サービスの費用相場は、提供されるサービス内容や物件の種類、管理頻度によって大きく異なります。

一般的に、基本的な管理サービスであれば月額5,000円から15,000円程度が目安とされています。
ただし、地域や業者によっては月額2,750円から提供しているケースもあります。

物件の種類による費用相場の違い

空き家管理サービスの費用は、戸建てかマンションかによって相場が異なります。

戸建ての場合

戸建て空き家の場合、家の中だけでなく、庭など外部の点検も必要になります。
そのため、マンションより費用が高くなりやすい傾向があります。

戸建ての空き家管理サービスは、月1回の巡回で月額5,000円から9,000円程度が目安です。
月に2回の巡回を依頼すると、16,000円から18,000円程度になることもあります。
敷地面積や建物の規模、築年数などが費用に影響を与えることがあります。

マンションの場合

マンションの空き家管理サービスは、戸建てに比べて管理範囲が限定されるため、月額4,000円から5,500円程度で利用できることが多いです。
戸建ての場合に比べてオプションを利用するケースも少なく、戸建てよりは費用が抑えやすいでしょう。

費用に影響を与える主な要因

空き家管理サービスの費用は、以下の要因によって変動することがあります。

  • 物件の規模や状態:敷地が広い、建物が大きい、老朽化が進んでいる物件は、管理に手間がかかるため費用が高くなる傾向があります。
  • 管理頻度:月1回が一般的ですが、より頻繁な巡回を希望する場合は費用が増加します。
  • 立地条件:管理会社から遠隔地にある空き家や、山間部などアクセスが困難な場所にある場合は、交通費が追加で発生することがあります。
  • オプションサービスの追加:基本サービスに加えて、草刈りやハウスクリーニングなどのオプションを多く利用するほど、総費用は高くなります。

初期費用について

一部の空き家管理サービスでは、契約時に初期費用が発生する場合があります。
これには、現地調査費・事務手数料・管理看板設置費用などが含まれることがあり、目安として5,000円程度を設定している業者もあります。

空き家管理サービスのメリット

空き家管理サービスを利用することで、所有者は多くのメリットを享受できます。ここでは、主なメリットを具体的に解説します。

時間と手間を減らせる

空き家の管理には、定期的な換気、通水、清掃、庭の手入れ、郵便物の確認など、多岐にわたる作業が必要です。
これらの作業を所有者自身で行う場合、多くの時間と労力がかかります。

とくに遠方に住んでいる場合は、家まで行くだけで、安くはない費用と時間がかかります。
空き家管理サービスに依頼することで、専門の業者がこれらの管理業務を代行してくれるため、所有者の時間と手間を大幅に削減できます。

遠方の空き家でも定期的に管理できる

所有している空き家が遠方にある場合、頻繁に現地へ赴いて管理することが難しくなります。
しかし、空き家を放置すると、建物の劣化や近隣への迷惑といった問題が発生しやすくなります。

空き家管理サービスを利用すれば、物理的な距離に左右されずに、空き家の良好な状態を維持することが可能になります。

特定空き家等に指定されるリスクを防げる

適切に管理されず、著しく景観を損なっていたり、倒壊の危険性があったりする空き家は、自治体から「特定空き家等」に指定される可能性があります。

特定空き家等に指定されると、固定資産税の優遇措置が解除され税負担が増加するほか、行政指導や勧告、命令、さらには過料が科されるケースもあります。

空き家管理サービスを利用することで、空き家が特定空き家等に指定されるような状態になることを未然に防ぐことができます。

こまあきくん
こまあきくん

今は法律が改正されて、家の一部が損傷しているだけでも「管理不全空き家」に指定されて、税負担が増加する可能性があるで。
繰り返しになるけど、自分でやるか業者に依頼するかはともかく、定期的な管理が大切なんやね。

犯罪に巻き込まれるリスクを減らせる

長期間放置された空き家は、不法侵入・放火・不法投棄・あるいは空き巣などの犯罪の標的となりやすい傾向があります。

庭の雑草が伸び放題になったり、郵便物が溜まっていたりすると「人が住んでいない」という印象を与え、犯罪者にとって狙いやすい環境となってしまいます。

空き家管理サービスが定期的に巡回することで、空き家が管理されていることをアピールし、犯罪を抑止する効果が期待できます。

空き家管理サービスのデメリット

管理費用がかかり続ける

空き家管理サービスを利用するなら、当然ではありますが、毎月または年間で定められた費用を支払い続ける必要があります。
空き家状態が長期にわたる場合、これらの費用は蓄積していきます。

単純計算で、月額5,000円のサービスでも、1年間で60,000円の費用がかかります。
管理サービスは空き家の価値維持に貢献しますが、直接的な収益を生み出すものではないため、費用対効果を慎重に検討する必要があります。

費用対効果が合わない可能性がある

空き家管理サービスの費用対効果が、必ずしも所有者の期待に沿わないケースも存在します。
以下のような状況では、支払う管理費用に対して得られるメリットが少ないと感じる可能性があります。

  • 空き家の状態が非常に良好で、ほとんど手入れが不要な場合:元々劣化が少なく、災害リスクも低い場所に位置する空き家であれば、専門業者による頻繁な巡回や報告が過剰に感じられるかもしれません。
  • 短期間での売却や賃貸を予定している場合:すでに売却先や賃貸借契約の目途が立っており、数ヶ月以内に空き家状態が解消される見込みがある場合、長期的な管理サービスは不要となる可能性があります。
  • 空き家の市場価値が低い場合:周辺環境や建物の老朽化により、市場価値が低い空き家の場合、管理費用をかけ続けることが、将来的な売却益や賃料収入に見合わないと判断されることがあります。

これらの点を考慮し、空き家の状況や将来の計画に合わせて、本当に管理サービスが必要か、どの程度のサービス内容が適切かを見極めることが重要です。

空き家管理サービスの選び方とポイント

サービス内容

空き家管理サービスを選ぶ上で重要なのは、サービス内容がご自身の空き家の状況や管理目的に合致しているかを確認することです。

基本的なサービスはもちろんのこと、郵便物の転送・庭木の剪定・草刈り・害虫駆除・緊急時の駆けつけ対応など、オプションで提供されるサービスも多岐にわたります。

とくに報告頻度や報告方法(書面、写真付きレポート、オンラインでの確認など)は業者によって異なるため、定期的な状況把握を重視する場合は詳細な報告体制を持つ業者を選ぶと良いでしょう。

費用とサービスのバランス

空き家管理サービスの費用は、提供されるサービス内容や頻度、空き家の立地条件などによって大きく変動します。
月額費用だけでなく、契約時に発生する初期費用や、オプションサービスを利用する際の追加費用も考慮に入れ、総額でどの程度の費用がかかるのかを把握することが重要です。

単に費用が安いという理由だけで業者を選ぶと、必要なサービスが含まれていなかったり、後から追加費用が膨らんだりする可能性があります。
ご自身の空き家にとって本当に必要なサービスが、適切な費用で提供されているか、費用対効果を慎重に見極めるようにしましょう。

業者の実績や対応

信頼できる空き家管理業者を選ぶためには、その業者の実績と対応品質を確認することが不可欠です。
経験豊富な業者や、特定の地域に特化した業者であれば、地域の特性を考慮した適切な管理が期待できます。

また、担当者の対応の迅速さ、丁寧さ、そしてコミュニケーション能力も重要な判断基準となります。
不明点や疑問点に対して明確に答えてくれるか、定期的な報告が滞りなく行われるかなど、契約前のやり取りを通じて確認しましょう。

複数の業者から見積もりを取る

空き家管理サービスの費用や内容は業者によって異なるため、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをお勧めします。
3社程度の業者に依頼し、それぞれの見積書に記載されているサービス項目・費用・報告体制などを比較しましょう。

見積もりを比較する際は、単に金額の大小だけでなく、同じサービス内容で比較できているか、追加費用の発生条件は明確か、などを確認しましょう。
不明な点があれば、納得できるまで業者に質問し、疑問を解消しておくことが後々のトラブルを防ぐことにつながります。

こまあきくん
こまあきくん

どんなサービスでも当てはまるけど、複数業者を比較してから選ぶことがおすすめやで。

管理が難しい空き家は売却を検討しよう

空き家管理サービスは、所有する空き家を適切に維持するための有効な手段です。
しかし、空き家の状態や立地、所有者の状況によっては、管理を続けるよりも売却を検討する方が賢明な場合があります。

特に以下のようなケースでは、売却を考えることをおすすめします。

  • 建物が著しく老朽化しており、修繕費用が高額になる場合
  • 将来的に利用する予定が全くなく、維持費がかかり続けるだけの場合
  • 交通の便が悪い、または遠隔地にあり、定期的な管理が困難な場合
  • 固定資産税や都市計画税などの維持費が経済的な負担となっている場合

とくに、使う予定が無いのであれば早めに売却に向けて動くべきだといえます。
空き家は想定以上に傷むのが早いため、時間が経つほど売却価値が下がりやすくなりますし、交通の便が良くない地域の場合は売却自体が難しくなっていきます。

空き家を売却するメリット

空き家を売却することで、管理の負担や維持費用から解放されるだけでなく、様々なメリットが得られます。

  • 維持費の削減:固定資産税や都市計画税・火災保険料・光熱費・そして空き家管理サービス費用といった毎月の出費がなくなります。
  • 管理の手間からの解放:定期的な巡回や清掃・修繕計画などの手間が一切不要になります。
  • リスクの回避:不法投棄・不審者の侵入・建物の倒壊・近隣への迷惑といったトラブル発生のリスクを未然に防げます。また、特定空き家等に指定されるリスクもなくなります。
  • 現金化:活用されていない不動産を現金化し、他の投資や生活資金に充てることが可能になります。

空き家の主な売却方法

空き家を売却する方法は大きく分けて2つあります。それぞれの特徴を理解し、ご自身の状況に合った方法を選択することが重要です。

売却方法 仲介 買取
特徴 不動産会社が買主を探し、売買契約をサポートする一般的な方法です。 不動産会社が直接買主となり、物件を買い取る方法です。
メリット 市場価格に近い価格での売却が期待できます。 すぐに現金化できます。内覧や広告の手間がありません。リフォーム不要な場合が多いです。
デメリット 売却までに時間がかかる場合があります。内覧対応や契約手続きの手間があります。 仲介売却よりも売却価格が低くなる傾向があります。
こんな方におすすめ 多少時間がかかっても、できるだけ高く売りたい方。 早く現金化したい方。老朽化が激しいなど、一般売却が難しい物件を抱えている方。

売却を検討する際のポイント

空き家の売却を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

  • 複数の不動産会社に査定を依頼する:査定額は不動産会社によって異なるため、複数の会社に依頼し、比較検討することが重要です。
  • 空き家の状態を正直に伝える:建物の劣化状況や修繕履歴など、物件に関する情報は正確に伝えましょう。
  • 売却にかかる費用を把握する:仲介手数料、印紙税、登記費用、譲渡所得税(売却益が出た場合)など、売却には様々な費用がかかります。事前に確認し、資金計画を立てましょう。
  • 専門家への相談:税金や法律に関する疑問がある場合は、税理士や弁護士などの専門家に相談することも検討しましょう。

空き家を所有し続けることが負担になっている場合は、早めに売却を検討することで、より良い解決策が見つかるかもしれません。

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まとめ

空き家管理サービスは、放置による建物の劣化、近隣トラブル、そして「特定空き家等」指定による税負担増加などのリスクを避けるための有効な手段です。
費用相場は月額5,000円から15,000円程度ですが、サービス内容は業者や物件によって異なります。

重要なのは、費用だけでなく、内部点検や庭の手入れなど、ご自身のニーズに合ったサービス内容であるかを見極めることです。
複数の業者を比較し、実績や緊急対応体制を確認しましょう。

継続的な管理費用が負担となる場合や、将来的な利用予定がない場合は、管理サービスに頼るだけでなく、売却も有効な選択肢です。
ご自身の状況に応じて、最も適した解決策を検討してください。

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この記事の執筆者
お困り空き家買取くん 編集部

当社は、1995年の創業以来、屋根修繕・リフォーム事業を継続しており、数多くの住宅の修繕に携わってきた業者です。

そのなかで得た不動産の知識・技術を活かし、空き家の買取事業を開始いたしました。
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有資格者:宅地建物取引士

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空き家管理サービスの費用相場と内容を解説
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