引っ越し後の持家や親から相続した実家など、所有したまま活用できず、空き家として放置してしまっているケースが増えています。保持し続けると税金や維持管理費の負担が大きくなるため、早期に売却を検討される方も多いでしょう。
そこで本記事では、空き家を売却する際の査定方法について詳しく解説します。売却査定で好条件を引き出すポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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活用しない空き家は早めに売却した方がお得
空き家を所有している場合、建物や土地を貸し出すことを検討する方もいるでしょう。
しかし、老朽化が進んでいたり、郊外に位置している空き家の多くは活用が難しい物件である可能性が高く、そのため放置されているケースも少なくありません。
土地や建物に課される固定資産税の負担は、所有している限り毎年続きます。さらに、建物が残っている場合は、火災保険料や建物の修繕費などの維持管理費の負担も増加していきます。
これらのコストを考慮すると、活用予定のない空き家は、できる限り早めに売却した方が経済的にメリットが大きいです。
郊外の空き家や再利用が難しい空き家など、資産価値の低い空き家を売却するコツは、「得」することよりも「損」しないことを考えることが重要やで〜!
空き家の売却には不動産の専門知識が必要
不動産の取引には経験と専門知識が必要とされますので、一般の方が値段を付けるのは困難です。
そのため、売却の際は不動産会社や建設会社などに売却査定を依頼するのが一般的です。
近年は市場ニーズの変化やSNSなどのコミュニケーションツールの発達により、査定の際の様々な選択肢も生まれています。
SNSをうまく使えば、売れないと思ってた物件も買い手が見つかるかも!
とはいえ、個人間の不動産取引はトラブルや訴訟にも発展する場合もあるから、自分でなんとかしようとせず、まずは不動産のプロに相談した方が安心やで〜!
空き家の査定方法は2種類
空き家の査定方法には、「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
通常は、机上査定で概算金額が提示された後、正式な査定として訪問査定を依頼するのが一般的です。
机上査定
現地を確認せず、立地・面積・築年数などの情報や写真をもとに概算の査定価格を算出します。
訪問査定
実際に空き家(現地)に訪問して、周辺環境や建物の状態を総合的に判断して査定価格を算出します。訪問査定を終えた時点で、正確な買取金額が提示されます。
訪問査定では、立ち会いが必要な場合や、査定業者の訪問が近隣住民の目に触れることで売却が噂になる可能性があるため、プライバシーの面でも慎重な対応が必要な場合もあります。
不動産会社によっては、価格交渉が前提の値段設定になってる場合があるねん。もし査定結果に満足できない時は、業者と価格交渉してみるのも有効やで〜
空き家の査定はどこに依頼すべき?
空き家売却の際、査定の依頼先にはいくつかの選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、空き家の状況に合った業者を選ぶようにしましょう。
また、査定方法や注意点についても把握しておくことで、売却をよりスムーズに進めることができます。
空き家の査定を依頼する候補先
不動産会社
空き家の売却査定は地域の不動産会社に依頼するのが最も一般的な方法です。
地域密着型の不動産会社であれば、その地域のニーズや取引相場を熟知しており、現実的な数字を出してくれる可能性が高くなります。
ただし、不動産会社による仲介の場合は、あくまで「売り出し価格を決める」という意味合いの査定になります。
実際の売却までに時間がかかることがあり、なかなか買い手が付かない場合は価格を下げざるを得ないケースも出るでしょう。
建設会社
分譲やリフォーム再販を行っている建設会社も査定を依頼する候補先となります。
ただし、空き家の査定に関しては建築のプロの視点からの査定となり、シビアな結果になる傾向があります。
解体して分譲住宅を建築することが目的の場合は、土地のみの査定金額から解体費を差し引かれることがあるので注意しましょう。
ネットの一括査定サービス
複数の不動産会社に同時に査定を依頼できるサービスもあります。
サービスサイトに物件の基本情報を入力すれば、そのエリアに対応する業者にまとめて査定を依頼できます。
ただし、規模や地域相場から判断できる内容での査定に留まるため、この段階では目安程度に考えましょう。
気になる業者とマッチングした後には、直接詳細なやり取りをして正式な査定へと進みますが、初期提示から実際の査定金額が大きく下がるケースもあるのが事実です。
空き家買取専門業者
空き家買取専門業者に売却査定を依頼することも選択肢のひとつです。
空き家買取専門業者は、建物をリフォームして付加価値をつけて再販売できるノウハウを保有しているため、物件に多少の難があっても買い取ってくれる可能性があります。
また業者が直接買い取るため、査定から売却までのスピードが早く、空き家を早期に手放し現金化したい方にはおすすめです。
空き家の査定会社を選ぶ際のポイント
空き家の査定会社を選ぶ際には、次の3つのポイントを基準にすると失敗しにくいでしょう。
ポイント1.取引実績
空き家の査定や売却の実績が豊富な会社は、買い手を探すネットワークや、リフォーム後に再販するノウハウを蓄積しています。
こういった業者なら失敗リスクを軽減できるでしょう。
ただし、空き家の買取を積極的に行う企業が増えてきたのは近年のことなので、実績だけでは業者の良し悪しが判断しにくい側面があります。
気になる業者には実際に問い合わせてみて、対応の良さや査定額を比較するとよいでしょう。
ポイント2.顧客サポート体制
不動産取引には複雑な法務や税制が関わってきます。
顧客が損をしないような丁寧な説明や、専門家によるサポート体制が充実しているか確認しましょう。
ポイント3.取引の透明性
他社と大幅に開いた査定価格を提示する業者は注意が必要です。
初回対応では高値を提示して顧客を囲い込み、最終的に理由をつけて低い査定価格を提示する不透明な手法を使う業者も一部存在します。
その他の売却方法
業者を通さずに個人間売買することは可能?
近年では、SNSや地域掲示板サイト(例:ジモティー)を利用した個人間売買も増えてきています。
取引の際に業者に支払う仲介料がかからないメリットがある一方で、契約時や引き渡し後のトラブルに発展するリスクも高まります。
とくに不動産は物品のやり取りよりも、不具合に対するクレームや訴訟に発展した場合に取り返しがつきにくいです。
専門業者による現況調査と重要事項説明を受けることを強くおすすめします。
空き家を自治体に買い取ってもらうことは可能?
原則、自治体による買い取りは不可能ですが、寄付を受け付けている自治体も存在します。
また、令和5年より「相続土地国家帰属法」が開始され、相続した土地を手放して国庫に寄贈できる制度がスタートしました。
しかし、この制度では「管理に必要な10年分の費用」を前払いする必要があり、状況によってメリットの有無は異なります。
空き家を査定依頼する際の注意点
空き家を査定依頼する際に、損をせずにより好条件を引き出すための注意点について解説します。
1.机上査定を複数依頼して相場観を養う
空き家の売却査定は、複数の会社に依頼して比較するようにしましょう。
また、査定結果が出る前に、似た条件の案件の売価を不動産情報サイトなどで調べておくと、ご自身の相場感が養われます。
その結果、業者の言いなりにならず交渉を進められるかもしれません。
2.訪問査定は第一印象が大事
査定価格は建物の築年数や大きさ、立地によってある程度の相場はありますが、あくまで値段を付けるのは人間です。
見た目が好印象の物件は相場よりも査定価格が高くなる可能性が上がります。
訪問査定を依頼した場合は、事前に建物内を可能な限り片付けておき、庭も除草しておくとよいでしょう。
3.相続空き家は名義変更をしておくこと
相続した空き家は、査定を依頼する本人を所有者として名義変更をしていないと、無権利者扱いになることにご注意ください。 所有権移転登記を済ませた後に査定依頼することが望ましいでしょう。
複数の相続人がいる場合は、権利を明らかにするために相続人全員の同意を証明する「遺産分割協議書」が必要ですので、手元に用意しておくようにします。
2024年度からは、相続した不動産の登記が義務化されてるから注意してな〜
まとめ
今回は空き家の売却査定について、依頼先の選定で失敗せずに高値で売却するためのポイントについて詳しく解説しました。
空き家の維持管理費でお悩みの方は、売却査定を積極的に依頼してみましょう。
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