空き家バンクは、空き家の物件情報を無料で公開できる便利なシステムですが、利用にあたって注意すべき点がいくつか存在します。
本記事では、空き家バンクのよくある失敗例、物件掲載時の注意点などを解説します。
空き家バンクの利用を検討している方、空き家を売却したい方はぜひ参考にしてください。
▼ 訳あり物件の買取なら「お困り空き家買取くん」
当社は処分にお困りの空き家を買い取ります!家財や荷物がそのままでも査定が可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。
空き家バンクでよくある失敗事例
空き家バンクの利用では、少なからず失敗事例が存在します。
(空き家バンクの概要やメリット・デメリットに関しては、下記の記事もあわせてご覧ください)
売り手の失敗例
登録した後に空き家を放置する
空き家バンクに登録した後も、定期的な管理を怠らないようにしましょう。
空き家は時間の経過とともに劣化していくからです。
空き家が管理不足の状態で物件の内見希望が入った場合、ウェブサイトの情報・写真より劣化した印象を与えてしまいかねません。
中古物件(空き家を含む)の購入希望者は、すぐに住める状態の家を探しているケースもありますので、いつ内見が来ても大丈夫なよう、空き家の手入れをしておくことが望ましいです。

売れる・売れないに関わらず、空き家の所有者として適切な管理が求められるで。
売り出し価格・賃料の設定が高くて売れない
空き家バンクに登録する際「少しでも高く売りたい」と思うのは当然のことです。
しかし、 家への思い入れや「購入した頃は人気のエリアだった」などの理由から強気の価格設定をすると、売却を長引かせ、最終的に失敗につながる可能性があります。
空き家バンクを利用する人は「お得に物件を取得したい」と考えている人が多いです。そのため、市場価格よりも高い物件は、 敬遠されてしまう傾向があります。
また、空き家は時間の経過とともに劣化していくため、高い価格設定のまま放置すると、 さらに売れにくくなる悪循環に陥ってしまいます。

場感をつかむためには、大手不動産の物件サイトなどで自分の家に近いエリア・築年数・間取りの家の売値を調べるのが手軽でおすすめやで〜
買い手との金銭・契約に関するトラブル
空き家バンクを利用して空き家を売却する際、賃料・売値をめぐって買い手との折り合いがつかないケースや、入居後に設備の劣化や不十分な修繕が発覚してトラブルになるケースがあります。
少し古いデータですが、2014年の調査資料では賃料・売値の交渉停滞が約9%、入居後の設備に関するトラブルが約5%で起きています。
- 許容できる値引きの限度を決めておく
- 掲載前に物件の状態を細かく確認し、契約前にしっかり告知しておく
値引き交渉を安易に受け入れると損をしかねませんが、交渉に応じないとそもそも売れないことも考えられます。 あらかじめ値下げの許容範囲を決めておくことで、その基準に沿って交渉できます。

交渉・契約の際は、自治体と提携した宅建業者が仲介に入るから、 後々のトラブルを防ぐためにも、買い手や宅建業者には物件の状態を正直に伝えることが大切やで。
(参考:「空き家バンク」を活用した移住・交流促進事業 自治体調査報告書|一般社団法人移住・交流推進機構)
買い手・借り手の失敗例
家の状態を重視したが、気候や周辺環境を考慮しなかった
建物がしっかりしていても、気候や周辺環境が合わなければ、快適な生活を送ることは難しいでしょう。
たとえば下記のようなケースがあります。
- 古民家風の家を購入したが、冬の寒さが厳しく暖房費もかさむ(一般的に、日本家屋は通気性を高めて冬の寒さより夏の暑さの対策を重視した設計になっている)。
- 都会から地方へ引っ越したが、スーパーや病院などが近くにないことが、想像以上に不便に感じた。
- 積雪がない地域から引っ越したが、冬の積雪が想像以上に多く、雪下ろしに時間を取られたり、屋根の補強に費用がかかったりした。
後悔しないためにも、家の状態だけでなく、気候や周辺環境に関しても事前に情報収集を行い、慎重に検討しましょう。
リフォーム費用が高かった
空き家バンクに登録されている物件は、築年数が古く、老朽化が進んでいるものが少なくありません。
リフォーム前提で購入したとしても、想定外の出費が発生し後悔する可能性があります。
空き家バンクで家を購入する際は、リフォーム費用を見込んでおくことが大切です。
また、自治体によっては、空き家バンクで購入した家をリフォームする際に補助金が受けられるところがあるため、確認しておきましょう。
補助金がらみの失敗
自治体によっては、空き家バンク経由で購入する家の購入費用やリフォームに対して補助金が交付されるところがあります。
制度を知らなかったり、申請手続きを忘れたりすると、本来受けられるはずの補助金を受けられず、損をしてしまいます。
また「数年間は空き家バンクで購入した家に住む」ことを条件として補助金を受け取っている場合、購入後に環境が合わないと感じても再度引っ越す判断がしにくくなることは注意しましょう。
空き家バンクに物件を掲載する際の注意点
売り手として、空き家バンクに物件を掲載する際の注意点を挙げていきます。
空き家バンク経由での買い手は限られる
空き家バンクに登録するのみでは、限られた買い手にしか物件情報が行き渡りません。そのため、必ずしもすぐに買い手が見つかるわけではないことに注意しましょう。
買い手が限られるおもな理由は以下のとおりです。
- 物件情報の露出度が低い
空き家バンクの存在を知らない人がまだ多く、一般の不動産サイトよりアクセス数が少ないため、多くの潜在顧客の目に触れにくい。 - 購入希望者のニーズに合いにくい
買い手は住みたいエリア・間取り・入居後のライフスタイルを具体的にイメージしています。そのニーズに合う買い手が現れるかどうかは、予測が難しいところです。 - 物件の状態が悪い
買い手のニーズとして「すぐに住める」「最低限の手直しで済む」に越したことはありません。老朽化が進んでリフォームや修繕が必要な空き家は敬遠されやすいです。
空き家を購入したい人のニーズを理解する
空き家バンクに物件を掲載する際、ただ情報を載せるだけでは不十分です。
「どんな人が、なぜ空き家を購入したいのか?」という購入希望者のニーズを理解し、それに沿った物件紹介や対応をすることが、売却成功の鍵となります。
- 地方移住・田舎暮らし
自然豊かな環境でのんびり暮らしたい、都会の喧騒から離れたいと考えている。 - セカンドハウス
休暇や週末を過ごすための別荘として利用したい。 - 趣味や仕事場
趣味の工房・アトリエ・DIY用住居などとして活用したい。 - 投資目的
将来的に賃貸や売却することで利益を得たいと考えている。
上記に加えて、共通するニーズとして「安価な物件を探している」ため、空き家バンクでは高く売りたいという希望を突き通すのは難しいでしょう。
急いで手放したい場合は向かないことが多い
空き家バンクに登録してから売却が成立するまでには、数カ月以上かかることも珍しくありません。
これは、買い手がいつ現れるか予測できないことや、購入希望者が見つかった後も価格や条件の交渉・物件の引き渡しなど、さまざまな調整が必要になることが原因として挙げられます。
急いで売却したい場合は、他の方法を検討する必要があるでしょう。
売却価格よりも早く手放すことを優先する場合は、空き家の直接買取をおこなっている不動産会社に相談することをおすすめします。
物件の情報はできるだけ詳細に掲載する
空き家バンクに物件を掲載する際、情報公開は多ければ多いほど良いといえます。 詳細な情報は買い手の安心感と興味を引き出す上で非常に重要だからです。
間取り・設備・築年数などの基本情報に加え、リフォーム履歴・修繕箇所・周辺環境などの詳細情報や、各設備の写真があると、買い手は物件の状態を具体的にイメージできるため、問い合わせの獲得の確率を上げられるでしょう。
自治体ごとに規約が異なる
空き家バンクは全国各地の自治体で運営されていますが、登録手続きの流れなど、自治体ごとに異なる部分があります。
買い手の視点では、過疎化対策をおこなう地域の物件を購入する場合「◯年、該当する地区に居住することを条件に補助金を交付」など独自の制度を設けていることがあります。
登録の際、自治体の担当窓口に相談し、細かいルールについて確認しておきましょう。
空き家の売却なら直接買取をおこなう不動産会社へ
空き家バンクは、どんな物件でも審査に通れば無料で掲載できるほか、補助金でリフォームや解体の費用の一部をまかなえるなどのメリットがあります。
しかし、スピーディな売却を求める場合や「とにかく手放したい」といった場合は、空き家の直接買取をおこなう不動産会社に相談することもご検討ください。
- 手間がかからない
買取業者は、売却関連の手続きを代行してくれるため、手間がかかりません。会社によっては、相続関連・抵当権抹消などの手続きサポートもしてくれることがあります。 - 現状のまま売却可能
買取業者は、自社でリフォームや解体をおこなうことを前提に空き家を買い取るため、家財や荷物が残ったまま現状のまま売却できるかもしれません。 - 心理的負担の軽減とスピーディな売却
空き家バンクは、売却できるかどうか不安な状態が続くことがあります。買取業者は、買取価格を提示し、それに納得すれば契約手続きに進めるため、スピーディに売却できます。
上記のように、査定額に納得すれば手間をかけずに早く空き家を売却できます。
▼ 訳あり物件の買取なら「お困り空き家買取くん」
当社は処分にお困りの空き家を買い取ります!家財や荷物がそのままでも査定が可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
本記事のまとめです。
- 空き家の放置はリスクが大きいため、空き家バンクに掲載中も、物件の管理を適切に行う必要がある。
- 空き家バンクに掲載すれば簡単に買い手が見つかるわけではない。買い手は安い物件を求めているので、価格設定は強気になりすぎない方が良い。
- 空き家バンクで購入を希望する方は、物件の状態だけでなく、周辺環境や気候条件なども考慮が必要。
- 空き家を早く手放したい場合は、直接買取をおこなう不動産会社へ相談する手もある。
今回紹介した、空き家バンクでの失敗例のようにならぬよう、注意点を理解したうえで、ご自身の状況に合わせて活用することが大切です。
空き家を買い取ります!どんな物件もご相談ください
当社は関西エリアを中心に、空き家の買取事業を強化しております。 以下のように、お客さまにご納得いただけるよう尽力いたします。
- 「訳あり空き家」を積極的に買取
老朽化している物件や再建築不可の物件・狭小地・郊外など、一般的な不動産会社で断られやすい「訳あり空き家」を積極的に買い取ります。 - 解体や家財の片付けは不要>
解体・片付けにかかる費用や時間でお悩みの方も、現状のままでお気軽にご相談ください。 - 各種手続きもサポート>
空き家の売却手続きに関するお悩みもお任せください。相続登記がまだの場合でもサポートいたしますのでご安心ください。
空き家の査定は無料で承っております。お問い合わせ後に無理な勧誘はいたしませんので、まずはお気軽にお問い合わせください!