2025年時点で、日本でマンションの空き家が増加の一途をたどっており、空き家全体の半数以上を占めるまでになっています。
空き部屋が多いマンションは劣化が進みやすく、築年数が古いマンションなどは、所有者にとって売却や賃貸が難しくなります。
「マンションは基本的に売れる」というイメージがあるかもしれませんが、近年は買い手が付かないケースが増加しています。
この記事では、マンション空き家の現状と、所有者がリスクを回避するための具体的な対策について詳しく解説します。
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マンション空き家の現状
マンションの空き家(マンションの一室が所有者や賃借人が住んでいない状態)は、日本全体の空き家問題の一部として、近年その数が増加しており、重要な課題となっています。

総務省による統計調査では、2023年度の全国の空き家数は約900万戸、空き家率は13.8%と、いずれも過去最高の数値となっています。
「空き家」と聞くと古くなった戸建て住宅をイメージする方が多いと思いますが、じつは全ての空き家のうち、半数以上の約500万戸をマンションなどの集合住宅が占めています。
(参照:令和5年住宅・土地統計調査|総務省)
マンションが空き家化する問題点
マンションの空き家が増えることによる問題点を挙げていきます。
マンションでも人が住まなければ劣化する
マンションも、人が住まなくなると劣化が進みます。
換気されずに湿気がこもり、カビや異臭が発生して建材を傷めるリスクがまず挙げられます。冷暖房が使われないことで温度や湿度の変動が大きくなり、建材に負担がかかる原因にもなります。
水道が使われない状態が続くと、排水口の封水が蒸発して悪臭や害虫が侵入しやすくなるという問題も発生します。
人が日常生活で当たり前におこなう換気や通水がおこなわれないことで、知らぬ間にマンション劣化の要因となります。
維持管理費用が発生する
マンションが空き家になっていても、所有している限りは維持管理の費用がかかります。
- 固定資産税・都市計画税:
これらの税金は、資産(不動産)を所有していることに基づいて課税されるものであり、その資産に人が住んでいるかどうかは関係ありません。 - 共益費・管理費・修繕積立金:
住んでいなくても、マンションの所有者である限り支払う必要があります。 - 水道代・電気代:
住んでいなくても、所有者であるうちは適切な管理のために契約しておくことをおすすめします。 - 保険料:
マンションの場合、管理組合で建物全体に対して一括で保険をかけている場合と、専有部分については個人で加入する場合があります。
マンションは、戸建てと違って空き家であることがわかりにくく、つい放置されてしまうケースがあります。
しかし、マンションを所有している以上、その部屋に誰も住んでいなくても、建物全体の維持管理や税金など様々な費用が定期的に発生し続けることになります。
家賃や管理費・修繕積立金など含めると、年間で数十万円かかるため、所有者は早急に対策をするべきです。
マンション全体で空き家が多いと居住・活用が難しく”限界化”する
空き家が多いマンションは、居住者が少ないことから収益性が落ち、適切な維持管理が難しくなります。
この傾向が進むと、住人の高齢化や建物の老朽化が進み、住む・売る・貸すのいずれも難しいマンションとなってしまいます。
こういった状態のマンションをメディアでは「限界マンション」と呼ぶこともあります。
戸建てであれば解体して土地を売却したり、建物が残ったままリフォームしたりという意思決定がしやすいですが、マンションは建物全体の解体や修繕には一定以上の住人の同意が必要となります。
これらの問題により、必要な修繕が行われないまま建物の劣化が進み、どうすることもできない状態に陥るリスクがあります。
マンションの空き家リスクを解決するための方法
賃貸物件として貸す
空き家になっているマンションを、第三者に貸し出して家賃収入を得る方法です。
どんな人に向いている?
- 将来的に自分で使う予定だが、それまでの間活用したい方。
- 継続的な家賃収入を得たい方。
- 賃貸経営の手間やリスクを許容できる方。
メリット
- 家賃収入が得られるため、維持費用の負担を軽減または無しにできます。
- 入居者による日常的な換気や清掃が行われ、建物の劣化を抑えられます。
知っておきたいこと
- 入居者を募集するために、リフォームが必要になる場合があります。
- 家賃滞納や設備の故障、入居者間のトラブルといったリスクがゼロではありません。
- 賃貸管理は専門の賃貸管理会社に委託するのが一般的です。委託費用がかかりますが、入居者募集から家賃の集金、トラブル対応などを任せられます。
空き家の管理業者に依頼する
すぐに賃貸や売却をする予定はないけれど、建物の状態が心配な場合に、空き家管理を専門に行う業者に依頼する方法です。
マンション空き家をどうするか決まっていなくても、放置は良くないのでこういった管理の仕方も考えておきましょう。
どんな人に向いている?
- 遠方に住んでいて頻繁に見に行けない方。
- 今は忙しくて、空き家への対応に時間が取れない方。
- 将来的な活用方法は未定だが、とりあえず建物の劣化を防ぎたい方。
メリット
- 定期的に専門業者が室内や共用部分(窓から見える範囲など)をチェックし、換気や通水、郵便物の確認などをおこなってくれます。
- 雨漏りや不法侵入などの早期発見につながり、大きな被害を防ぎやすくなります。
- 自分で見に行ったり手入れしたりする手間が省けます。
知っておきたいこと
- 管理を依頼する範囲や頻度によって費用は異なります。
- これはあくまで「管理」の代行であり、空き家であることによる維持費(管理費・修繕積立金・税金など)の負担はなくなりません。
- 建物を活用して収益を生む方法ではないため、コストが発生し続けることになります。
売却する
マンションがしばらく空き家状態になる可能性があるなら、売却を検討しましょう。
マンションが古い場合やローンが残っていても売却が可能ですので、不動産会社に相談してみましょう。
どんな人に向いている?
- 今後自分で使う予定がない方。
- 維持費用の負担から解放されたい方。
- 相続の際に子供に負担をかけたくない方。
- まとまった現金が必要な方。
メリット
- 所有権を手放すため、維持費用の負担が完全になくなります。
- 物件を現金化できます。
- 空き家であることによる精神的な負担や管理の手間から解放されます。
知っておきたいこと
売却方法には主に2種類あります。
仲介
不動産会社に買い手を探してもらう方法です。市場価格に近い価格で売却できる可能性がありますが、買い手が見つかるまでに時間がかかったり、リフォームや荷物撤去が必要になったりする場合があります。
買取
不動産会社(主に買取専門業者)に直接買い取ってもらう方法です。仲介よりも売却価格は低くなる傾向がありますが、多くの場合、物件の現状のまま(荷物があっても、リフォームしていなくても)買い取ってもらえます。契約不適合責任(瑕疵担保責任)も免責されることが一般的で、売却までの期間も比較的短く済みます。
どの方法が最適かは、マンションの状態、立地、所有者様の今後のライフプラン、求めるスピードなどによって異なります。
まずは複数の不動産会社に相談し、査定を受けたり、それぞれの解決策について具体的な提案を聞いてみたりすることから始めてみるのが良いでしょう。
マンション空き家を売却する際のポイント
相続や引っ越しなどで、空き家状態のマンションを売却する際のポイントを解説します。
複数の不動産会社に相談する
マンション空き家をスムーズかつ納得のいく形で売却するには、パートナーとなる不動産会社選びが非常に重要です。
複数の会社から査定をとり、査定価格・価格の根拠をを比較することが非常に重要です。
査定額だけでなく、担当者の対応の速さ・説明の分かりやすさ・誠実さ・あなたの疑問や不安に丁寧に答えてくれるかなども確認しましょう。
市場価格を把握する
適正な市場価格を把握することは、売却活動の成否を分けると言っても過言ではありません。高すぎると売れ残り、安すぎると損をしてしまいます。
相場を調べるためには、先述したように複数の不動産会社の査定価格を比較することが1つの方法です。
また、不動産会社に依頼して、売却したいマンションと近い地域で広さ・間取り・築年数・駅からの距離などが似ているマンションの実際の成約価格(過去3カ月~6カ月程度)を調べてもらうことも有効です。
この際、不動産ポータルサイトの「売り出し中」の価格は、売主の希望価格であり、実際にその価格で売れるとは限らないため、参考程度に留めましょう。
あくまでも実際の成約価格を調べることが重要です。
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ハウスプロデュースの買取のポイントをご紹介します。
- 築30年以上の物件でも積極的に高額買取いたします。
- 郊外など利便性が低いエリアの物件の買取も得意としています。
- 敬遠されやすい事故物件・ごみ屋敷状態の物件など、通常の物件より売却が難しいケースでも対応可能です。
- 相続関連の手続きもあわせて承ります。お気軽にお伝えください。
「早く現金化したい」「住み替えのスケジュールに合わせてほしい」など、ご希望に合わせて対応させていただきます。
築年数が古い、地方にある、設備が故障しているなど、一般的な仲介では買い手がつきにくい物件でも積極的に買い取ります。
「他社で専任媒介契約を結んだけど売れなかったので、切り替えを考えている」という方のご相談も大歓迎です。
当社のマンション売却でよくある質問
マンションの査定では、事前に片付けの必要はございません。お部屋はそのままの状態でも大丈夫です。
当社の経験豊富な専門スタッフが物件の状態を調査したうえで、 近隣の類似物件の直近の取引価格・周辺環境・最新の 市場動向などを総合的に評価し、適切に査定額に反映させております。
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当社は一括査定の形式ではないため、物件の詳細やご要望の確認に関しては、当社からのみご連絡差し上げます。安心してお問い合わせください。
まとめ
マンション空き家は増え続け、問題が深刻化しています。
人が住まなくても換気不足などで劣化が進み、管理費などの維持費も発生し、建物全体で空き家が多い場合は管理状態の悪化やリスクも高めます。
こうした状況を解決するには、賃貸、空き家管理業者への依頼、そして負担が少ない「現状買取」を含む売却が有効な手段です。
ご自身の状況に合った最適な方法を見つけ、早めに対策を講じることが重要です。