【どうする?】売れない田舎の空き家の処分方法を解説

売れない田舎の空き家の処分方法とは? 処分が難しい空き家

都心部やその近隣のエリアに比べて、田舎の空き家を処分するのは簡単ではありません。家が古く傷んでいると、売却はさらに難しくなります。
しかし、使わない空き家を所有し続けていると、管理に費用も時間もとられます。

今回は、売れない田舎の空き家を処分するための方法とポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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田舎の空き家を処分する方法

まず田舎の空き家を処分する方法を紹介します。

  • 不動産会社に依頼して売却する
  • 賃貸する
  • 自治体に売却・寄付する
  • 国に引き取ってもらう
  • 相続放棄する

方法1. 不動産会社に依頼して売却する

不動産会社の種類には「仲介」と「直接買取」があります。

仲介業者の場合、不動産会社が探してきた購入希望者に空き家を売却します。

仲介業者の特徴
メリット
  • 相場に近い価格で売却しやすい
デメリット
  • 仲介手数料が発生する
  • 家の状態や立地によっては売却活動が長引きやすく、いつ売れるか確約できない

一方、買取業者の場合、業者が直接空き家を買い取ります。
買取業者に依頼すると、需要が少ないエリアや状態が悪い空き家でも、現状のまま売却できる可能性があります。

買取業者が買い取った後に家を綺麗にして活用・再販することを前提としているため、売り手が自らリフォーム費用を支払う必要もありません。

買取業者の特徴
メリット
  • スピーディに現金化できる
  • 仲介手数料が不要
  • 古い空き家でも現状のまま売れる
デメリット
  • 売却価格は仲介より低くなる(60%から80%)

方法2. 賃貸する

田舎の家の場合、そのまま賃貸物件として貸す方法と、家を解体して借地として貸す方法があります。

どちらの方法でも、うまく借り手がみつかれば、収益で固定資産税や維持費をまかなえるでしょう。

反対に、借り手が見つからない場合は、費用面でマイナスを生み出す物件となってしまいます。
家の状態や利便性を考慮して、賃貸の需要があるかどうかを見極めることが重要です。

方法3. 自治体に売却・寄付する

自治体によっては、申請すれば空き家の売却・寄付を受け入れてくれるケースがあります。

ただし、この方法が実際に使えるケースは稀です。
自治体からすれば、なんでも空き家の売却・寄付を受け入れていると、重要な財源である固定資産税の税収が減ってしまうためです。

そのため、実際に受け入れられるケースは、家や土地を公共施設として利用する価値が高いと自治体が判断する場合に限られます。

方法4. 国に引き取ってもらう

「相続土地国庫帰属制度」を利用して、相続した土地を国に引き取ってもらう方法です。
一定の要件を満たせば、不要な土地を手放せる制度ですが、以下の注意点があります。

  • 申請するための要件を満たす土地は多くないため、誰でも使える制度ではない。
  • 土地のみがこの制度の対象であるため、家は解体する必要がある。
  • 家の所有者には、家の解体費用に加えて、引き渡しの際に負担金(固定資産税10年分相当)の支払いも発生する

手続きが複雑なうえ、不動産に売却するケースとは異なり「費用を払って土地を手放す」ため、優先的に検討したい方法ではありません。

方法5. 相続放棄する

相続放棄は、売れない田舎の家を処分するための手段の1つです。
相続の発生時、田舎の実家の老朽化が進んでおり、売却に苦労することが予想される場合は検討してみてもよいでしょう。

相続放棄をすると、預貯金などプラスの資産も、借金などマイナスの資産もすべて放棄することになるため注意しましょう。
相続放棄すべきか判断するためには、実家を含めてすべての相続資産を調査して洗い出すことが大切です

田舎の空き家を売却しやすくするポイント

田舎の空き家でも売れる可能性を高めるために、以下の4つのポイントについて解説します。

  • リフォームしてから売る
  • 家を解体して更地にして売る
  • 現実的な売り出し価格を設定する
  • 田舎の物件の買取が得意な不動産会社に依頼する

ポイント1. リフォームしてから売る

古い田舎の家は、外観や設備も古いままのケースがあり、買い手にマイナス印象を与えやすくなります。

しかし、床材や壁紙の張り替え・外壁や屋根の塗装・住宅設備を新しいものに交換するといったリフォームを行うだけでも、見た目や印象を大きく変えられます。

また、近年は中古住宅を購入し、自分の好みに合わせてリフォーム・リノベーションする需要が増えています。
最低限のリフォーム・修繕で支出を少なく抑えつつ、こうした需要をターゲットにするのも1つの手です。

ポイント2. 家を解体して更地にして売る

家の老朽化がかなり進んでいる場合は、空き家の経験が豊富な不動産業者からも買取を断られる可能性があります。
そのような場合は、家を解体して更地にする選択肢もあります。

家を建てたままよりも、自由に使える更地にして売却するほうが、新築住宅を建てたい人にとっては購入意欲が上がるでしょう。

注意点は、更地にしたのに長期間売れ残ると、土地の所有者の負担が増えることです。家の解体費用は、一般的な木造住宅であれば150万円前後の解体費用が見込まれます。
また、家が建っている土地より更地のほうが固定資産税が高くなります。

そのため自己判断で解体業者に依頼することは避けましょう
とくに田舎にあたるエリアでは、まず不動産業者に相談し、土地の需要が見込めることを確認してから解体の判断をすることをおすすめします。

ポイント3. 現実的な売り出し価格を設定する

「どうせ家を売るなら少しでも高く売りたい」と考えるのは自然なことです。
しかし、早く売るなら、市場価格を踏まえた現実的な売り出し価格を設定しましょう。

価格が高いせいで家が売れないまま長く所有し続けていると、それだけで管理の費用や時間がとられ、固定資産税の支払いからも解放されません。

木造住宅の法定耐用年数は22年であるため、木造戸建て住宅の建物としての価値は、築20年ほどでゼロになるといわれています。
さらにエリアが田舎である場合、高値での売却は難しい可能性があります。

不動産会社に相談したり、物件サイトで自分の家と似たエリア・築年数の物件が何円で売られているかを調べたりして、相場価格を把握しておきましょう。

ポイント4. 田舎の物件の買取が得意な不動産会社に依頼する

「不動産業者」とひとくちに言っても、得意なエリアや物件のタイプは業者ごとに異なります。
田舎の空き家を売りやすくするためには、田舎の物件を得意とする不動産会社を探すことが大切です。

田舎の物件は都市部と違い、購入希望者が少ないことが多いです。
不動産業者が地域の市場をよく理解し、田舎で暮らしたい人や店を開きたい人などを探すためのネットワークを持っていれば、売却成功の可能性が高まります。

また、田舎は古い家が多く、中には今の建築基準法に合っていない場合があり、売却のために売り手が費用を負担して修繕・リフォームを行うこともあります。
このような物件でも、田舎の物件に詳しい不動産会社なら、売り手のコストを最小限に抑えられる方法を提案してくれるでしょう。

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田舎の空き家が売れない理由

田舎の空き家が売れない理由として、以下のようなものがあります。

  • 田舎の家は需要が少ない
  • 古い家が多い
  • 田舎の空き家を取り扱う不動産会社が少ない

理由1. 田舎の家は需要が少ない

田舎の戸建て空き家の需要が低い理由は以下のとおりです。

  • 田舎では親の家を受け継いだり、子どもと同居したりなど、すでに持ち家に住んでいるケースが多い。
  • 田舎では新築住宅が比較的安価に建てられるため、中古住宅を購入するメリットが薄れる。
  • 都会から田舎へ移り住む人の数は限られているため、戸建て住宅の賃貸需要が少ない。
  • 同様に、不動産業者が賃貸向けに戸建て物件を購入するケースも多くない。

このように、田舎の家を売ろうとしても、なかなか買い手が見つからず売れない事態が起きがちです。

理由2. 古い家が多い

古い物件は外観・内装・設備が老朽化しており、家の価格が安くても修繕やメンテナンスに費用がかかるため、その手間を考慮して購入を避ける買い手もいます。

また、1981年6月より前に建築された建物は、現在の建築基準法の耐震基準を満たしていない場合があり、安全面に不安があることも買い手に敬遠されやすい理由の1つです。

過去にリフォーム・設備の交換・耐震補強を行っている場合は、その履歴を証明できる資料を提出しましょう。
買い手の安心感が高まり、購入される可能性が上がります。

理由3. 田舎の空き家を取り扱う不動産会社が少ない

田舎の家の買取・仲介を相談できる不動産業者が少ないことも、売却が難しい理由の1つです。

物件の売買価格が高いほど、不動産業者の収入源の1つである仲介手数料も高くなるため「利益になりにくい田舎の家は積極的に取り扱いたくない」という不動産業者も多いです。

2024年に宅建業法が改正され、低価格物件の仲介手数料の上限が18万円から30万円に引き上げられてはいますが、需要が少ない田舎の空き家を積極的に取り扱う業者はまだ少ないのが実情でしょう。

田舎の売れない空き家を所有し続けるデメリット

田舎の空き家が売れない期間が長くなると、売主が売却活動を停止して放置してしまうケースがあります。
しかし、使わない空き家を所有し続けることは基本的にデメリットしかありません。その内容を解説します。

維持費がばかにならない

空き家の維持費は想像以上に負担が大きいです。

まず、田舎の空き家を維持するためには、固定資産税が毎年発生します。物件の状態や所在地によって異なりますが、年間で10万円前後が想定されます。
もしもの事故・火災に備えて保険に加入する場合は、保険料も発生します。

管理にかかる費用では、たとえば水道や電気料金は契約している限り基本料金が発生し、年間で数万円程度の負担となります。
定期的な家の清掃や庭木の手入れを行うための費用もかかりますし、相続した空き家が所有者の家から遠い場合は、往復の費用だけでもそれなりの額になります。

これらの維持費は、長期的には大きな負担となります。

管理の手間が発生する

家は人が住んでいない状態のほうが、傷みが早くなります。
空き家の状態を保つためには定期的な訪問が必要ですが、そのための手間や時間が発生します。

とくに遠方に住んでいる場合、空き家を訪問して清掃や換気を行い帰宅するだけでほとんど1日の予定が埋まってしまうでしょう。

近隣トラブルの原因になる

こまめに空き家の管理を行わなければ、思わぬ近隣トラブルの原因になります。たとえば下記のようなトラブルがあります。

  • 伸び切った草木が隣地に侵入したり、蚊などの虫が発生したりする
  • 台風で屋根の一部が隣近所に飛散したことに気付かず問題になる
  • 空き家で火災が発生し、近隣に延焼してしまう
  • 不法侵入や犯罪行為の標的となり、治安や景観の面で近隣の迷惑となる

トラブルの原因が空き家の管理不足だと判断されれば、損害賠償責任が発生する可能性があります。
繰り返しになりますが、定期的な管理・清掃・古い機器の交換を行うことが、トラブルの抑制につながるという意味でも大切です。

田舎の空き家を売却する際のチェックリスト

ひとくちに「田舎の空き家」といっても、家の管理状況によって売却難易度が変わります。
下記の項目をチェックし、売却以外の処分方法やリフォームも含めて検討しましょう。

家の立地

家の立地は、最も処分のしやすさに影響する要素です。

仮に家が古く状態が悪くても、駅や幹線道路が近く都市部へのアクセスが比較的良い場合は、スムーズに売却できる可能性が高いです。
一方、田舎のなかでも過疎地といわれるエリアでは需要が少なく、売却ハードルが高いです。

家の保存状態

田舎の空き家でも、最低限の修繕ですぐに住めるくらい状態が良い家は、ちゃんと管理されている家として印象が良くなります。
古民家風の物件を検討する買い手は一定数いますので、売却できる可能性が高くなります。

一方、外壁や内装の劣化がある場合は、売り手側で修繕・リフォームをしないと売れにくくいことがあります。

家の所有者が誰か

家の処分ができるのは、登記上の所有者だけです。
不動産を相続で引き継ぐ場合の登記変更が義務化されていますので、相続人どうしで誰が引き継ぐかを決めて、早めに手続きをしましょう。

リフォーム・修繕履歴

田舎の古い家でも、リフォーム履歴を示すことで、物件が適切に管理されてきたことをアピールでき、購入者に安心感を与えられます。築年数が経過した物件においては重要な要素です。

とくに、キッチンや浴室など水回りをリフォームしている場合は、買い手にとっても魅力的なポイントとなり得ますので、売却の可能性が高まるでしょう。

売れない田舎の空き家をどうする?|まとめ

田舎の空き家は需要が少ないため、思うように売却活動が進まないこともあります。
しかし、使わない空き家でも所有しているだけで管理の費用や時間がかかるため、できれば早めに手放したいところです。

家の状態を確認しつつ、必要に応じて最低限のリフォームをしたり、田舎の家の取り扱いが得意な不動産業者に依頼したりするなど、処分方法を模索しましょう。

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