空き家となっている実家などを売却を検討する際には、家具や小物などのさまざまな物品の片付けに頭を悩ませることも多いでしょう。
自分の所有物でない場合には処分してもよいか判断に迷うケースもあり、とても時間が掛かるものです。
しかし、片付けをしていない空き家は査定時に印象がダウンし、本来の価値よりも減額される可能性もあります。
そこで今回は、空き家売却の際の手順と効率的な片付け方法と、片付けが難しい場合の行動について解説します。空き家の売却を検討している方は参考にしてください。
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空き家の売却前の片付けの重要性
空き家を売却する際には、可能であれば片付けをおこなうことが重要です。
- 空き家買取業者の査定時の印象を良くする
- 内見時のイメージが良くなり早期の売却につながる
- 査定の際のマイナス要素を減らす
きちんと片付けてあり清掃も行き届いている空き家は、見た目の印象が良くなります。
買取業者は建物の築年数や立地などから割り出す相場価格を基に査定しますが、残置物の処分費が掛かることが明らかな場合は、査定金額から差し引きます。
また、買取業者はその後に早期に再販売することを考えて査定をしますので、片付けがされておらず転売するまでに時間が掛かりそうな物件は敬遠される傾向があります。
【注意】家の売却に関わる書類は捨てないように
張り切って家の片付けをすると「過去の不要そうな書類もこの際捨てよう」という気持ちになるかもしれません。
この時の注意点として、ゆくゆく空き家の売却を検討している場合は、不動産に関連する書類は残しておくことです。
たとえば、家を購入した時の「契約書」を捨ててしまうと、購入金額がわからなくなります。その場合、家を売って得た利益にかかる「譲渡税(譲渡所得税)」が高くなる可能性があります。
また、不動産の売却を進めるうえで「登記識別情報」「権利証」が必要になる場面がありますので、こちらも保存しておきましょう。
何が必要で不要かを自ら判断するより、まずは不動産会社や司法書士に相談するまで、まとめて取っておくことをおすすめします。
空き家を高く売却するための片付けの手順
空き家を売却する際の理想的な手順は次のとおりです。
- 親族や権利者との協議
- 貴重品などの確認
- 書類や小物の片付け
- 自治体の廃棄物回収
- 粗大ごみや家電製品、家具類の処分
- ハウスクリーニング
それぞれの手順について、注意すべきポイントとともに具体的に説明します。
手順1. 親族や権利者との協議
空き家の片付けをする際には、後にトラブルを招かないような慎重な準備が必要です。
とくに実家の土地建物を相続した場合、残置されている遺品なども含めて相続したとはみなされませんので、片付けの際は注意が必要です。
勝手に整理を進めて処分してしまうと、トラブルにつながる可能性があります。
相続の対象者である兄弟姉妹など全員で話し合う場を設けて、①誰がどのような手段で片付けるか ②処分する際の判断はどうするか、について十分に話し合っておきましょう。
手順2. 貴重品などの確認
片付ける物品の中には、現金や貴金属などの相続に関わる貴重品が残っている可能性もありますし、一見無価値なものでも特定の人にとっては形見として価値がある場合もあります。
後にトラブルを招かないように、当事者が全員で確認したうえで、できれば写真や目録でリストを残しておきましょう。
手順3. 書類や小物の片付け
貴重品の持ち出しが完了したら、次に棚や机・タンスの引き出し、押入などにしまってある書類や小物を片付けます。
書類の多くは一般廃棄物として自治体の回収に出しますが、なかには証券や債券などの金銭的価値を証明する書類や、重要な個人情報が記載されているものもあるので、注意が必要です。
個人情報の記載がある書類の処分には、市販のシュレッダーで細かく裁断したりスタンプで塗りつぶす方法があります。
処分する書類が大量にある場合には、廃棄物処分業者や運送業者によるシュレッダーや、溶解処分サービスを利用してもよいでしょう。
手順4. 自治体の廃棄物回収
空き家の片付けの際に発生する廃棄物は、家庭の日常生活の中で排出される廃棄物にあたるため「一般廃棄物」として処分することになります。
一般廃棄物の回収は税金でまかなわれる行政サービスですので、積極的に活用しましょう。
収集運搬は空き家が所在する自治体が行いますので、その地域のルールに従います。分別方法や収集日については自治体の地域課や生活課に問い合わせると確認できます。
一時的に大量の廃棄物が発生することになりますので、近隣トラブルを避けるために空き家の所在地の町内会長や自治会長に事情を説明しておくとより安心でしょう。
手順5. 粗大ごみや家電製品、家具類の処分
タンスやソファなどの大型家具やカーペット、自転車などの粗大ごみを処分する際も、自治体ごとのルールに従いましょう。
事前に処分チケットを購入したうえで、指定業者に連絡して引き取りにきてもらうことが一般的ですが、処分場に直接持ち込みが可能な自治体もあります。
また、家電製品の中には「家電リサイクル法」の対象となり、一般廃棄物としての処分ができないものがあるため注意しましょう。
家電リサイクル法の対象となる家電製品は以下の4品目です。
- エアコン
- テレビ
- 冷蔵庫/冷凍庫
- 洗濯機/衣類乾燥機
これらの家電製品は、リサイクル料金を払って家電販売店に引き取ってもらう方法と、自治体指定の事業者に持ち込む方法があります。
大型の家電製品など自分で持ち込みが難しい場合は、収集運搬料金を支払って引き取ってもらう必要があります。
手順6. ハウスクリーニング
空き家内の物品の整理・片付けが終了したら、最後に内外を清掃しましょう。
床や水回りなど内部の清掃はもちろんですが、売却査定の第一印象は外観で大きく左右されます。
外部の窓ガラスの拭き掃除をして壁の汚れも落とし、庭の雑草も刈っておくとより好印象になります。
費用は掛かりますが、ハウスクリーニング業者に依頼して徹底的に清掃することもおすすめです。クリーニング業者に支払った金額以上に査定額が上がり、結果的に高額の査定を引き出せるケースもあります。
空き家の片付け方法
空き家の片付けは、自分たちで行うことが費用も掛からず理想ですが、プロの業者に依頼するケースも増えているようです。
ここでは、片付けを自分たちで行う場合と専門業者に依頼する場合それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
自分たちで片付ける
まずは自分たちで片付けることを検討します。とくに貴重品や重要なものの選別は、他人には任せられないステップです。
空き家の現状を把握したうえで、片付けに携われる人数と掛けられる労力を見積もりましょう。
次に、自分たちで片付けを完了できるか、業者の手を借りる必要があるか、その後の方向性を判断しましょう。
専門業者に依頼する
自分たちで対応できない範囲は、片付け代行業者などに依頼をする方法もあります。
先に説明した3から6の手順をまとめて依頼できる業者もありますので、上手に依頼すれば時間を大幅に短縮できます。
- 片付け代行業者
- 不用品回収業者・リサイクル業者
- 遺品整理業者
- ハウスクリーニング業者
近年の空き家の増加に伴い、数多くの業者が新規参入している業界であり、中には無免許業者も存在するため注意が必要です。
多数の選択肢の中から優良な業者を探し出すのは容易ではありませんが、地元での施工実績や口コミを参考にしましょう。
また、検討の際には複数社に現地調査を依頼して、面倒でも相見積もりを取得して比較しましょう。
片付け専門業者の種類と費用相場
空き家の片付けを依頼できる業者にはいくつかの業態があります。それぞれの特徴と費用相場について解説します。
片付け代行業者
片付け代行業者は、家事代行やハウスクリーニングのサービスの派生で、近年増えている業態です。
料金は時間単位になっていることが多く、依頼した分量に応じて加算されていく仕組みが多いようです。
自分たちでの片付けと上手く組み合わせれば、最小限の費用で効率的に空き家の片付けを完了できます。
片付けで発生した不用品の処分も同時に依頼できる業者もあります。
ただし、不用品の処分をするには法律に基づく「一般廃棄物処理業の収集運搬業及び処分業の許可」が必要です。
産業廃棄物扱いで処分され、事後に高額な請求をされてしまうケースもありますので、依頼する際には廃棄物の処分方法について詳しい説明を求めましょう。
不用品回収業者・リサイクル業者
不用品回収業者やリサイクル業者は「古物商許可」の免許を基に、主に空き家内の大型家具や家電製品、粗大ごみなどを回収する業者です。
料金はトラック単位で、指定した大きさのトラックの荷台に積める分だけとするケースが多いようです。
不用品の中で、リサイクルショップなどで再販売できそうなものは買取もしてくれます。
鉄やアルミなどの金属製品に関しては、金属スクラップとしてkg単位で売却できますので、買取を相談してみましょう。
遺品整理業者
遺品整理業者は、相続した住宅に特化して遺品の仕分けや搬出、処分などを行う業者です。遺品整理に関する専門知識と配慮を持っているため、丁寧な作業が期待できます。
遺品整理以外にも、お寺と提携して供養をあっせんしたり、弁護士や司法書士と提携した相続手続きのサポートなど、さまざまなサービスを提供している業者も存在します。
ハウスクリーニング業者
ハウスクリーニング業者は清掃に特化した家事代行サービスですが、近年は空き家の片付けから不用品の処分まで対応できる業者が増えています。
古くから存在する業種ですので歴史と実績のある大手業者も多く、探しやすく依頼もしやすいというメリットがあります。
専門業者の特徴と費用相場のまとめ
各業者の特徴と費用相場をまとめてみました。
依頼する内容や地域によって大きく違いますので、複数の候補業者から見積を取得したうえで比較検討しましょう。
業種 | 特徴 | 費用相場 |
---|---|---|
片付け代行業者 | 内容に応じて時間単位で依頼できる | 1時間 3,000円~(1名あたり) |
不用品回収業者・リサイクル業者 | 片付けと同時に回収・買取も可能 | 1台 25,000円~(2tトラックの場合) |
遺品整理業者 | 相続や遺品の専門知識があり丁寧な対応が期待できる | 1件 150,000円~(3LDKの場合) |
ハウスクリーニング業者 | 大手企業が多く安心して依頼しやすい | 1件 200,000円~(3LDKの場合) |
空き家ごと買取業者へ売却することも可能
空き家を片付けきれない場合は、空き家の買取業者へ売却を検討する方法もあります。 買取業者は、物件を買い取った後に自社で残置物の撤去やリフォームをおこないます。
このような業者へ相談することで、空き家の片付けに時間やお金をかけず、ほぼそのままの状態で売却できるケースがあります。
片付けやリフォームにかかる費用が考慮されるため、査定価格は相場より低くなりやすいです。
しかし、空き家の所有者は事前に片付けやリフォームをおこなう必要がないため、手出しが不要であることがメリットです。
空き家の事前片付けが難しい場合は、買取業者に相談してみましょう。
まとめ 空き家の売却は買取専門店へ相談
今回は、空き家を売却する際の片付けの手順とポイントについて解説してきました。
- 物件の査定額や印象のために、空き家の片付けは重要
- 相続者間のトラブルを避けつつ費用も抑えるため、空き家の片付けの流れやポイントを意識することが大切
- 空き家の片付けを依頼する業者の形態はさまざまなので、複数業者を比較して相談する業者を選定すべきである
- 残置物を片付けきれない場合は、空き家の買取業者へ相談する方法もある
空き家の片付けや売却のお悩みご相談ください
ハウスプロデュースは、関西エリアを中心に空き家の買取を積極的に行っております。不用品の処分にも対応しておりますので、残置物はそのままの状態で買い取ることも可能です。
「事前に費用と時間をかけて片付けをおこなっても、売れ残った場合が不安」
「そもそも空き家をどう扱うかに困っている」
このようなお悩みをお持ちの方は、お気軽に当社までお問い合わせください。 当社のスタッフがお客さまの状況を丁寧にヒアリングし、売却や活用に向けてサポートいたします。ご相談だけでも大歓迎です。